2015年度数研模試


Day 1

1

(1)

$10$ 人を $3$ 人、$3$ 人、$4$ 人の 3 つの班に分ける。分け方は何通りあるか。(答えのみでよい)

(2)

正三角形 $ABC$ の内部に点 $P$ があり、$AP=3$, $BP=4$, $CP=5$ である。このとき $\triangle{ABC}$ の面積を求めよ。(答えのみでよい)

2

次の $x$ に関する 2 次方程式 $mx^2+5(m+1)x+4(m+2)=0$ が有理数の解を持つとき、整数 $m$ の値を求めよ。

3

$a-b-8$ と $b-c-8$ が共に素数となるような素数の組 $(a,b,c)$ を全て求めよ。

4

四角形 $ABCD$ は $AD\parallel BC$ であるような台形で、$AB=CD$ であり $\angle{ABC}=\angle{DCB}=67.5\degree$ を満たす。線分 $CD$ を直径とする円が点 $E$ で線分 $AB$ に接し、点 $F$ で線分 $BC$ と交わるとする。このとき $BF:FC$ を求めよ。(答えのみでよい)

5

(1)

$|5\cdot2^m-7!|\leqq100$ を満たす正の整数 $m$ を求めよ。(答えのみでよい)

(2)

正の整数 $m$, $n$ の組で、$|5\cdot2^{m}-n!|\leqq100$ を満たすものは何個あるか。

6

$p$ を $3$ 以上の素数とする。4 個の整数 $a$, $b$, $c$, $d$ が次の 3 条件 $a+b+c+d=0$, $ad-bc+p=0$, $a\geqq b\geqq c\geqq d$ を満たすとき $a$, $b$, $c$, $d$ を $p$ を用いて表せ。

7

1 辺の長さが $1$ の正三角形 $ABC$ の内部に点 $O$ をとる。直線 $AO$ と辺 $BC$ との交点を $A ^ {\prime}$、直線 $BO$ と辺 $CA$ の交点を $B ^ {\prime}$、直線 $CO$ と辺 $AB$ の交点を $C ^ {\prime}$ とする。このとき $OA ^ {\prime}+OB ^ {\prime}+OC ^ {\prime}\leqq1$ が成立することを示せ。

8

4 つの実数の組 $x$, $y$, $z$, $u$ で、「任意の 1 つ」と「残り 3 つの積」の和が全て $2$ になるという。このような組のうち $x\geqq y\geqq z\geqq u$ となるものを全て求めよ。

9

平面上の鋭角三角形 $ABC$ の内部(辺や頂点は含まない)に点 $P$ をとり、$A ^ {\prime}$ を $B$, $C$, $P$ を通る円の中心、$B ^ {\prime}$ を $C$, $A$, $P$ を通る円の中心、$C ^ {\prime}$ を $A$, $B$, $P$ を通る円の中心とする。このとき $A$, $B$, $C$, $A ^ {\prime}$, $B ^ {\prime}$, $C ^ {\prime}$ の 6 点が同一円周上にあるための必要十分条件は $P$ が $\triangle{ABC}$ の内心に一致することであることを示せ。

10

各項が整数からなる数列 $\lbrace a_{n}\rbrace$ は $a_{1}=2$, $a_{2}=7$, $-\dfrac{1}{2}<a_{n+1}-\dfrac{a_{n}^2}{a_{n-1}}\leqq\dfrac{1}{2}$ ($n\geqq2$) を満たしている。

(1)

この数列 $a_{n}$ は $a_{n+2}=p a_{n+1}+q a_{n}$ を満たしているという。このような正の整数 $p$, $q$ を 1 組推定せよ。(答えのみでよい)

(2)

$n>1$ について $a_{n}$ は奇数であることを示せ。

中学生用11

(1)

実数 $x_{i}$, $y_{i}$ を係数とする $n$ 個の $t$ の 2 次式 $(x_{i}t-y_{i})^{2}=x_{i}^{2}t^{2}-2x_{i}y_{i}t+y_{i}^{2}$ ($i=1,2,3,\dots,n$) を用いて(用いなくてもよいが)不等式 $$\displaystyle\biggl(\sum_{i=1}^{n}x_{i}y_{i}\biggr)^{2}\leqq\biggl(\sum_{i=1}^{n}x_{i}^{2}\biggr)\biggl(\sum_{i=1}^{n}y_{i}^{2}\biggr)$$ を示せ。

(2)

実数 $a_{1}$, $a_{2}$, $a_{3}$, $a_{4}$, $a_{5}$ が $a_{1}+a_{2}+a_{3}+a_{4}+a_{5}=10$, $a_{1}^{2}+a_{2}^{2}+a_{3}^{2}+a_{4}^{2}+a_{5}^{2}=25$ を満たすときに $a_{5}$ の最大値を求めよ。(答えのみでよい)

中学生用12

一辺7の正方形 $ABCD$ から頂点 $A$, $C$ をそれぞれ頂点とする一辺 $1$ の正方形を取り除いた形がある。この図形を辺の長さが $1$ × $2$ の長方形で敷き詰めることができないことを示せ。ただし長方形は回転してもよいが互いに重なったり、図形からはみだすのはいけない。

高校生用11

$x$, $y$, $z$ が正の数で等式 $xyz(x+y+z)=1$ を満たすとき

(1)

$(x+y)(y+z)$

(2)

$(x+y)(y+z)(z+x)$

のそれぞれの最小値を求めよ。

高校生用12

一辺 $10$ の正方形を図形 $S$ で敷き詰めることができないことを示せ。ただし、図形 $S$ は回転させて使ってもよいが、互いに重なったり正方形からはみ出すのはいけない。

図形 $S$:$AB=2$, $AD=3$ なる長方形 $ABCD$ から頂点 $A$, $D$ をそれぞれ頂点とする一辺 $1$ の正方形を取り除いた、T字型の図形

Day 2

1

4 × 4 のマス目の各マスに $1$ もしくは $-1$ を書き入れて、どの行の和も、どの列の和も $0$ であるようにする方法は何通りあるか。

2

2 つ以上の連続する正の整数の和での表し方がちょうど 8 通りであるような正の整数を一つ求めよ。(例えば、$9$ は $2+3+4$ と $4+5$ の 2 通りの表し方がある。)

3

$OA=2$, $OP=a$, $\angle AOP=90\degree$ なる直角三角形 $AOP$ の辺 $OA$ の中点を $B$ とする。このとき $\angle APB$ を最大にするような $a$ の値を求めよ。

4

次の連立方程式 $x^{2}-3y-z=-8$, $y^{2}-5z-x=-12$, $z^{2}-x-y=6$ を満たす実数 $x$, $y$, $z$ の組を全て求めよ。

5

$n=2^{31}3^{19}$ とする。$n$ より小さい $n^2$ の正の約数であって、$n$ の約数でないものはいくつあるか。

6

$a$, $b$, $c$ を正の実数とするとき、以下の不等式 $\dfrac{a}{(a+2b)^{2}}+\dfrac{b}{(b+2c)^{2}}+\dfrac{c}{(c+2a)^{2}}\geqq\dfrac{1}{a+b+c}$ を証明せよ。

7

正の整数 $n$ であって、以下の条件を満たす整数 $m$ が存在するようなものを全て求めよ。

条件:$m=a_{1}+a_{2}+\cdots+a_{n}$, $1\leqq a_{i}\leqq i$ ($i=1,2,…,n$) なる整数の組 $(a_{1},a_{2},\dots,a_{n})$ が $(n-1)!$ 個以上存在する。

8

三角形 $ABC$ の外側に、正三角形 $BA^ {\prime}C$, $\triangle CB^ {\prime}A$, $\triangle AC^ {\prime}B$ が描かれている。線分 $C^ {\prime}A^ {\prime}$ の中点から $CA$ に引いた垂線、線分 $A^ {\prime}B^ {\prime}$ の中点から $AB$ に引いた垂線、線分 $B^ {\prime}C^ {\prime}$ の中点から $BC$ に引いた垂線は一点で交わることを示せ。

9

$9^{a}=2b^{2}+1$ となる正の整数の組 $a$, $b$ を全て求めよ。

10

$a$, $b$ は非負整数、$c$ は整数であり、また $ab\geqq c^{2}$ を満たしているとする。このとき、以下の条件を満たす正の整数 $n$ と実数 $x_{1}$, $x_{2}$, $\dots$, $x_{n}$, $y_{1}$, $y_{2}$, $\dots$, $y_{n}$ が存在することを示せ。

条件:$\displaystyle\sum_{i=1}^{n}x_{i}^{2}=a$, $\displaystyle\sum_{i=1}^{n}y_{i}^{2}=b$, $\displaystyle\sum_{i=1}^{n}x_{i}y_{i}=c$

11

長方形のマス目が与えられている。各マスには実数が 1 つずつ書かれている。どの行に書かれた数の和も、どの列に書かれた数の和も整数である。このマス目の各数 $x$ を $\lceil x \rceil$ または $\lfloor x \rfloor$ にうまく置き換えると、置き換えの前と後で行の和と列の和が全く変化しないことを示せ。

12

有限な数列 $a_{0}$, $a_{1}$, $\dots$, $a_{n}$ が $1$ 以上 $n$ 以下の整数 $i$ に対して $|a_{i}-a_{i-1}|=i^{2}$ を満たしているとき、平方数列と呼ぶことにする。このとき任意の整数 $b$, $c$ に対して、$a_{0}=b$, $a_{n}=c$ となる平方数列が存在することを示せ。